第14回企画展
神戸~大阪鉄道開業150周年記念展
「関西鉄道時間旅行 ―近場旅の魅力再発見」
開催期間 | 2024年5月18日(土)~7月7日(日) |
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開催場所 | 本館2F 企画展示室 |
はじめに
1872(明治5)年、日本で初めての鉄道が新橋~横浜間で開業しました。関西地方、特に京阪神間での鉄道開業も待ち望まれ、1874(明治7)年に神戸~大阪間で開業することになりました。
神戸~大阪間鉄道開業150周年を迎えた2024年春、神戸~大阪間の鉄道開業をきっかけに広がった関西地方の鉄道について、旅行と鉄道のあゆみを中心に紹介しました。大阪・神戸を中心とした関西地方の鉄道が時代とともにどのような発展を遂げてきたのか、時間旅行をしている気分で当時の様子をお楽しみいただきました。
企画展の内容
1.文明開化! 神戸~大阪で鉄道開業!! ―開業から約20年間で何が起こった!?
明治期は、文明開化によっていろいろな西欧文化が取り入れられた時代です。洋風建築が並びはじめ、道にはガス灯が灯り、洋装の紳士淑女が登場し、人力車が走るようになります。近代化の大きなポイントとなったこの時期、日本に鉄道が登場しました。ここでは、関西で鉄道が開業して全国に鉄道網が拡大していくまでの明治期を、「新橋~横浜間開業」、「神戸~大阪間開業」、「日本初の鉄道トンネル」、「私設鉄道」などの項目で紹介しました。
明治期を紹介したコーナーの様子
展示資料の様子
2.モダン化! 生活様式や食文化が変わって・・・!! ―知ってるあれこれ、続々登場!!
年号が明治から大正、昭和に変わる頃世界的な戦争が始まり、日本に景気の変動が起こります。一方、都市では西欧化が進み、現在に繋がる“生活様式”や“食文化”などが生まれ、高等女学校や実業学校など様々な校種が設置されるなど教育意欲が高まり、ラジオやテレビ放送が始まりました。
鉄道も、長距離はもちろん、近距離を結ぶ役割も担い発展していきます。関西各地でも私鉄が開業し、人々の暮らしに鉄道が身近になった時代を「食堂車と寝台車」、「山陽鉄道」、「日本初の特急」、「特急「燕」運転開始」、「東海道本線京都~吹田間電化完成」などの項目で紹介しました。
たくさんの絵葉書(複製)を展示したコーナーの様子
約440点の絵葉書(複製)を展示
3.近代化! 高度経済成長期&万博フィーバー!! ―「ご趣味は?」「旅です!」
戦時中に大打撃を受けた駅や車両などは、戦争が終わると復興に向けた暮らしを支える役割を担います。また、昭和30年代の高度経済成長期に入ると、旅客営業の充実が急速に進み、東海道新幹線も開通し、観光旅行がさかんになりました。
昭和40年代は、主要幹線の通勤対策や地方の新線の建設により、鉄道の輸送量は増加し、またレジャーとして“旅行”が浸透していった時代でもありました。この時代の旅行と鉄道のあゆみを、「電車特急こだま」、「団体旅行」、「車両の近代化」、「万博と新快速」、「ディスカバー・ジャパン」などの項目で紹介しました。
昭和中期を紹介した様子
展示の様子
4.手軽化! わたしたちの列車旅!! ―便利・楽しい・あえてゆっくり
1987(昭和62)年に国鉄の分割民営化でJRグループが発足します。このころ、神戸で新交通システムが登場し、私鉄で先に導入されていた自動改札機がJRでも導入されるなど、より便利に移動できるようになりました。また、本州と四国・北海道をつなぐ橋やトンネルもでき、より速く移動できるようになりました。近年では、移動時間を楽しく過ごせる列車や車窓風景を楽しみながら車内でのんびり食事を楽しむ列車も登場しており、何をどう選んで移動するか、選択肢の広がりについても紹介しました。
車両模型展示の様子
列車愛称板などを紹介した様子
関連イベントも開催
館内のC62形蒸気機関車26号機・101カットモデルに150th記念ヘッドマークを掲出しました。
また、5月開催のおとなの学び講座は「神戸~大阪間鉄道開業150年」をテーマに行いました。